リフォームの訪問販売業者などに「屋根の板金が浮いている」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか。

このような指摘を業者から受けた場合、適切な対処をしなければ不利益を被る可能性があります。

そこで本記事では、屋根の板金が浮いていると言われた時の対処法を屋根修理の専門家が徹底解説します。

屋根の板金が浮いてしまう原因とは?

屋根の板金が浮いてしまう原因とは?

屋根の板金部分が浮いてしまう原因というのは、外的な要因と内的な要因に分類することができます。

ここでは、外部要因と内部要因の具体例を元に、板金が浮いてしまう仕組みを解説します。

風や雨などによる外部要因

屋根の板金が浮いてしまう原因の一つが、外的な要因からくる外部要因です。

具体的には、以下のような要因が挙げられます。

  • 強風・突風
  • 豪雨
  • 大雪
  • 飛来物による衝撃

例えば、台風の影響で強風が吹いている場合、風圧の影響で板金部分が飛ばされそうになり、浮いてしまうことはあります。

このように、屋根の板金が浮いてしまう要因には、外的要因があるということを覚えておきましょう。

施工不良や材料の不備による内部要因

屋根の板金が浮いてしまう要因い、内的な要因が挙げられます。

内的な要因とは、以下のようなケースが当てはまります。

  • 施工不良
  • 材料の不備

例えば、屋根を施工した際の取り付けを間違えているケースや、釘を留め付ける間隔が本来よりも広くなっているといったケースになります。

いわゆる手抜き工事が原因で屋根が浮いているような場合は、内的要因といえるでしょう。

屋根の板金が浮いていると言われた場合の対処法

屋根の板金が浮いていると言われた場合の対処法

屋根の板金が浮いていると言われた場合、どのような対処を取ればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこでここからは、訪問販売の業者などから屋根の板金が浮いていると指摘された際にどうすれば良いのか?その後の対処法について解説します。

別の屋根修理専門業者に相談する

屋根の板金が浮いていると言われた際には、その訪問販売業者に調査を依頼するのではなく、別の屋根修理業者を探して相談してみましょう。

その訪問販売業者は営業のきっかけでセールストークをしていることが多く、本来の屋根の状態を正しく指摘していない可能性があります。

予期せぬ詐欺行為に騙されてしまうこともあるので、指摘を受けたら別の業者に依頼することが重要です。

良心的な屋根修理業者の探し方とは?トラブル事例から学ぶ正しい選び方

現地調査で問題を特定する

別の屋根修理業者に相談を行ったら、実際に屋根の状態を診断してもらいましょう。

現地調査をきちんと行うことで、板金部分が浮いているのか?屋根の劣化状況はどうなのか?を判断することができます。

余計なセールストークに惑わされることなく状況を確認できるので、正しい現地調査を行ってくれる会社に依頼しましょう。

該当箇所の修理を行う

現地調査を行うことで、現在の屋根の状態を正しく判断することができます。

場合によっては浮き自体がなく、修理が必要ないこともあります。

反対に、思いのほか劣化が進行しており、大掛かりな屋根修理が必要な状態というケースもあります。

これは現地調査を行って、どのような修理が必要なのかをきちんと判断する必要があるので、調査で分かった部位を修理するようにしましょう。

屋根の板金が浮いていると言われた場合に注意すべき点

屋根の板金が浮いていると言われた場合に注意すべき点

屋根の板金を修理する際には、注意すべき点がいくつか存在します。

悪徳業者に騙されないためにも、事前に抑えておくべきポイントを正しく把握しておきましょう。

ここからは、屋根の板金が浮いていると言われた場合に注意すべき点を紹介します。

1社のみで判断しない(相見積もりを実施する)

屋根の修理業者に見積もりを依頼する際には、複数の会社に依頼しましょう。

1社だけで見積もり内容を判断しようとすると、提出された金額や工事方法が本当に適正なのかどうかを判断することはできません。

しかし、複数の会社で相見積もりを取ることで、必要な工事や修理にかかる適正価格を判断することができます。

無駄なお金を使わないためにも、相見積もりを実施して正しく判断することが重要です。

訪問販売の業者に依頼するのは避ける

先にも解説した通り、訪問販売の業者に依頼するのは避けましょう。

訪問販売業者によるトラブルというのは非常に多く、良心的な業者というのは基本的に訪問販売という形態を取っていません。

警察によると、7人は共謀して4月下旬富士宮市で、1人暮らしの71歳の女性の自宅を訪問し、リフォーム会社を名乗り「屋根瓦がずれている。このままだと雨漏りする」などとうその説明をして、必要のない修理費として、現金64万3000円をだまし取るなどした疑いが持たれています。

 屋根瓦修繕業の男と自称建築業の男がほかの5人に指示を出し、静岡県内外で100件以上、同様の犯行を繰り返していたとみられ、静岡県には今年3月までに、20件ほどの相談があったということです。

Yahoo!ニュース

このように、訪問販売業者における屋根修理のトラブルというのは非常に多いです。

そのため、屋根の修理を依頼する場合は、訪問販売を行っている業者以外を選択することが重要といえるでしょう。

契約を急がせる業者は避ける

屋根の修理は高額になるケースもあるため、契約を急がせてくる業者は避けましょう。

契約を急がせるいうことは、以下のような要因が考えられます。

  • 営業ノルマ未達成のためのセールストーク
  • 会社の仕事量が薄い
  • 会社のキャッシュフローが回っていない

このように、基本的にネガティブな要素がほとんどです。

しかし、営業マンはセールストークが上手なので、即日契約なら○○%割引といったベネフィット(お得)をちらつかせてくる場合がほとんどです。

しかし、実際には提出されている金額自体が高く、割引をされた状態でも市場価格より高いといったことも多いです。

良心的な業者であれば契約を急がせてくることはありませんから、誠実な業者をきちんと選びましょう。

屋根の板金が浮いていると言われないためにはどうすればいい?

屋根の板金が浮いていると言われないためにはどうすればいい?

屋根の板金が浮いていると言われないためには、以下のポイントが重要になります。

  • 信頼できる業者で定期点検を行う
  • 早めのメンテナンスを心掛ける

トラブルに巻き込まれないためにも、何を意識するべきなのかを解説します。

信頼できる業者で定期点検を行う

屋根の板金が浮いていると言われないために重要なポイントの一つ目は、信頼できる業者で定期点検を行うということ。

信頼できる業者で定期点検を行っておけば、知らない業者にそもそも点検を依頼しなくて済みます。

工事の実績や担当とのコミュニケーションが取れている会社とお付き合いをしておきつつ、定期的に屋根の状態を点検してもらうことが重要です。

そもそもトラブルの多い訪問販売の業者に依頼するメリットはありませんので、信頼できる業者で定期点検を行っておきましょう。

早めのメンテナンスを心掛ける

信頼できる業者にて定期点検を行っておくと、屋根の状態を正しく判断することができます。

屋根は日々紫外線や雨風の影響で劣化が進んでいる場所のため、定期点検で劣化の予兆が確認できたら早めにメンテナンスを行いましょう。

早めにメンテナンスをることで、屋根というのは良い状態を長く保つことができます。

当然、こまめなメンテナンスをすることで修理されていることが外観からも判断できるので、屋根修理の訪問販売業者から指摘されることも少なくなります。

悪徳(詐欺)業者に騙されないためにも!信頼できる屋根修理業者の選び方

悪徳(詐欺)業者に騙されないためにも!信頼できる屋根修理業者の選び方

悪徳(詐欺)業者に騙されないためには、信頼できる屋根修理業者を選ぶことが重要です。

ここからは、安心して工事を任せることができる屋根修理業者の選び方について解説します。

建設業許可を取得している

屋根修理業者を選ぶポイントの一つ目は、建設業許可を取得しているかどうか?という点です。

建設業許可とは、都道府県知事や大臣によって許可される公的な許認可制度のことを指します。

なお、建設業許可を取得するためには、以下の要件を全てクリアする必要があります。

  • 5年以上の経営経験
  • 国家資格または10年以上の実務経験
  • 500万円以上の資産

これらの要件をクリアできない場合、建設業許可を取得することはできません。

建設業許可を取得できていない業者というのは、上記のような必要最低限の基礎的要件すらクリアできていないことを指しています。

経営経験が少なく、技術もない、資産も持ち合わせていない業者に高額な工事を依頼するのは非常に危険です。

このような業者は倒産リスクも高いので、後述する保証書の効力やアフターフォローも信頼できません。

昨今はホームページの普及とともに、今まで下請けとして仕事をしてきた技術の浅い職人が公開している会社や個人事業主のウェブサイトも多いです。

そのため、屋根修理の業者を選定をする際には、まず建設業許可を取得しているかどうかを最初にチェックしてみてください。

工事品質保証書を発行している

屋根修理業者を選ぶポイントの二つ目は、工事品質保証書を発行しているかどうかということです。

工事品質保証書とは、いわば工事業者が自信の工事内容に責任を持つかどうかという証明でもあります。

希に口約束で「何かあったら対応します」という業者もいるようですが、実際に対応してくれるかどうかは分かりません。

そのため、工事品質保証書を発行している業者かどうかをチェックして選択することが重要です。

アフターフォローの体制が整っている

屋根修理業者を選ぶポイントの三つ目は、工事後のアフターフォローの体制が整っているかどうかという点です。

屋外環境の屋根はさまざまな要因で劣化や損傷を受けるため、定期点検やメンテナンスをこまめにしていくことが重要です。

そのため、工事完了後も長くお付き合いができるアフターフォローの体制が整っている業者を選びましょう。

まとめ

今回の記事では、屋根の板金が浮いていると言われた場合の対処法について詳しく解説しました。

記事の要約は以下のとおりです。

  • 板金が浮く要因の一つは、風や雨などによる外部要因
  • 施工不良や材料の不備による内部要因のケースもある
  • 訪販以外の屋根修理専門業者に相談する
  • 屋根修理は1社のみで判断しない
  • 契約を急がせる業者は避ける
  • 信頼できる業者で定期点検を行う
  • 早めのメンテナンスを心掛ける
  • 騙されないためにも信頼できる屋根修理業者を選ぶ

基本的に「屋根の板金が浮いている」と指摘してくるのは訪問販売の工事業者です。

訪問販売の工事業者はトラブルが非常に多いので、セールストークに騙されることなく、信頼できる屋根修理業者に点検を依頼しましょう。