近年、住宅や商業施設で人気を集めている「ガルバリウム鋼板」。軽量でありながら耐久性が高くデザイン性も豊富なため、多くの建物に採用されています。

そこで本記事では、ガルバリウム鋼板の屋根の種類や特徴、用途を詳しくご紹介します。

ガルバリウム鋼板の屋根の基本構造と特徴

まず、ガルバリウム鋼板そのものについて理解を深めておきましょう。

ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は、亜鉛、アルミニウム、シリコンを配合した特殊な合金メッキを施した鋼板です。

この構造によって一般的なトタンなどと比べて防錆性が飛躍的に向上しており、雨や湿気が多い日本の気候にも適している素材として注目されています。

また、軽量で加工しやすく、屋根材として理想的な特性を備えている特徴があります。

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ガルバリウム鋼板が屋根材に選ばれている理由

ガルバリウム鋼板が屋根材にも適している理由は以下のとおりです。

・軽量性
・耐久性
・デザイン性

従来の瓦屋根に比べて圧倒的に軽く、建物への負担が少ない軽量性が魅力です。また、30年程度の寿命が期待でき、メンテナンスコストも抑えられる点も屋根材として適している理由といえるでしょう。

その他にも、カラー展開やデザインも豊富で、住宅にマッチした仕上がりが可能な点も屋根材として普及している理由になります。

ガルバリウム鋼板屋根の種類と特徴

では、ガルバリウム鋼板の屋根にはどのような種類があるのでしょうか?ここでは代表的な5つの種類について詳しく解説します。

断熱材付きタイプ

断熱材付き屋根は、ガルバリウム鋼板の内側に断熱材を一体化させた構造を持つ屋根材です。このタイプの屋根は断熱性能が高いため、夏場の厳しい暑さや冬の寒さを緩和する効果があります。

そのため、冷暖房の使用を抑えられなど、エネルギーコストの削減にもつながります。また、断熱材が音を吸収するため、雨音が軽減されるといった遮音効果も期待することができます。

一方で、費用は他のタイプと比較してやや高いものの、長期的な省エネ効果や快適性を考慮するとコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。

横葺き

横葺きの屋根は、ガルバリウム鋼板を横方向に並べて設置する一般的なデザインです。施工が比較的容易で、コストパフォーマンスが高いことも大きな魅力で、新築だけでなくリフォームや修繕工事でも採用されるケースが多いです。

横葺きは見た目の美しさだけでなく、一定の勾配がある屋根での雨水の排水能力にも優れており、実用性が高いといえます。ただし、勾配が浅すぎる場合には水の流れが悪くなることもあるため、選定段階で適切な勾配判断が重要です。

立平葺き

立平葺きは、ガルバリウム鋼板を縦方向に敷き詰め、継ぎ目部分を立ち上げた構造が特徴の屋根です。この立ち上げ部分が雨水の侵入を防ぐ役割を果たしており、非常に高い排水性能を発揮します。

大雨が多い地域や雪が積もる地域にも適しており、また勾配の少ない屋根でも使用できる特徴があります。また、立平葺きはシンプルで無駄のないデザインが特徴で、機能性を重視する場所にも多く採用されています。一方で、装飾性を重視するデザインにはやや不向きな面もあります。

折板屋根(倉庫・工場向け)

折板屋根は、波状や折り目の形をした強度の高い屋根材です。この構造により広い屋根面積を持つ倉庫や工場のような大型建築物にも対応可能なほか、風圧や積雪などの荷重に耐えられる設計となっており、耐久性の面でも非常に優れています。

また、施工が効率的で短期間での設置が可能なことも、大型施設に採用される理由の一つです。ただし、住宅や店舗などの建物には、デザイン性の面で適さないことがあります。一方で、実用性が優先される施設ではその性能が高く評価されており、特に工業用の建物では多くの実績があります。

ガルバリウム鋼板屋根の種類!用途別おすすめポイント

ここからは、ガルバリウム鋼板屋根の種類を用途別におすすめポイントを紹介します。

住宅には断熱材付き屋根や横葺きが適している

住宅には快適な室内環境を実現する断熱材付き屋根や、一般的なデザインが特徴の横葺きが適しています。断熱材付き屋根は断熱性や防音性が高く、夏は涼しく冬は暖かい快適な住空間を実現させることができます。

一方、横葺きは施工が簡単でコストパフォーマンスに優れており、和風建築やリノベーション住宅にも最適です。それぞれの特性を考慮して選ぶことで、住宅の機能性と美観を高めましょう。

商業施設には平葺きや立平葺きがおすすめ

商業施設では、モダンなデザインの平葺きや、高い排水性能を持つ立平葺きが適しています。平葺きはシンプルで洗練された外観のため、商業施設のファサードデザインを引き立てます。

一方、立平葺きは耐水性が高く、雨や雪の多い地域でも安心して使用できる機能性が魅力といえます。これらの屋根材は、商業施設のデザイン性と実用性を両立できるおすすめのタイプのガルバリウム鋼板屋根です。

工場・倉庫には折板屋根が最適

工場や倉庫などの大型施設には、高強度で耐久性に優れた折板屋根が最適です。波状や折り目のついた構造により、風圧や積雪などの荷重に耐えることができて広い屋根面積にも対応可能です。

また、施工が効率的でコストも抑えられるため、経済性にも優れています。実用性と耐久性を重視したい施設では、折板屋根が最も信頼できるタイプといえるでしょう。

ガルバリウム鋼板屋根にリフォームをするならヤネット!

ガルバリウム鋼板屋根にリフォームをするなら、屋根修理の専門店であるヤネットまでご相談ください。

ヤネットでは、部分的な補修はもちろんのこと、葺き替えなど、全体的な工事にも対応しています。

無料診断では劣化状況を入念にチェックするため、無駄な工事を避けて最適な修繕方法をご提案することができます。

初心者の方にも分かりやすくご説明しますので、お気軽にヤネットまでご相談ください。

まとめ

今回の記事では、ガルバリウム鋼板屋根の種類について詳しく解説しました。

記事の要約は以下のとおりです。

  • 断熱材を一体化させた断熱材付きタイプ
  • 横方向に並べて設置す横葺きタイプ
  • 縦方向に敷き詰めた立平葺きタイプ
  • 波状や折り目の形をした強度の高い折板屋根
  • 住宅には断熱材付き屋根や横葺きがおすすめ
  • 商業施設には平葺きや立平葺きがおすすめ
  • 工場・倉庫には折板屋根がおすすめ

ガルバリウム鋼板の屋根は、種類ごとに特徴や用途が異なります。自分の建物に適した種類を選ぶことで、耐久性や美観、快適性を高めることができます。信頼できる施工業者と相談しながら、最適な屋根材を選びましょう!