屋根や外壁、内装リフォームを実施する際には、相応の予算を組まなければなりません。しかし、建材の種類や工事箇所に比例して予算も膨らんでしまうため、少しでも費用を抑えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、八王子市で実施しているリフォーム補助金『居住環境整備補助金』について詳しく解説します。八王子市民の方なら利用することができる補助金のため、市内で屋根・外壁・内装リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
屋根リフォームにも使える『八王子市居住環境整備補助金』とは?
リフォームで利用できる補助金にはいくつか種類がありますが、大きく国が実施している補助金と各自治体が実施している補助金に分類できます。居住環境整備補助金は八王子市が実施している補助金になるので、利用する際には概要を理解しておきましょう。
そこでここからは、屋根・外壁・内装リフォームにも使える『八王子市居住環境整備補助金』の概要について詳しく解説します。
補助金制度の概要
居住環境整備補助金を実施している八王子市では、本事業の目的ついて以下のように説明しています。
この要綱は、市内の住宅等の所有者等に対し、当該住宅の改修工事等に要する経費の
令和5年度(2023 年度)八王子市居住環境整備補助金交付要綱
一部を補助することにより、市民が安全で安心して住み続けられる居住環境を確保するとと
もに、市内の施工業者の育成及び支援を行い、地域経済の活性化を図ることを目的とし、市
が予算の範囲内において交付する補助金について、補助金等の交付の手続等に関する規則
(昭和35 年八王子市規則第19 号)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
このように八王子市が実施している居住環境整備補助金では、安全な居住環境を維持するために必要な工事費用の一部を負担するための目的で運用されています。
また、各種リフォーム工事を通して地域経済の活性化も目的とされているため、一般的な補助金と比較して幅広い工事が対象となるのが特徴の補助金になります。
対象となる改修工事と補助額
八王子市で実施しているリフォーム補助金『居住環境整備補助金』では、以下の3つに分類される工事が対象になります。
- 高齢福祉
- 災害対策
- 環境
では、具体的にどのような工事内容が補助対象となるのか?を紹介します。
バリアフリー化改修工事(高齢福祉)
高齢福祉に分類される対象工事では、バリアフリー化改修工事が該当します。なお、高齢者になっても安全に支障なく自立した生活が営めるようにするための改修工事で、かつ工事費が5万円以上のものが対象となります。
利用条件:介護保険法などの他の制度で補助金の対象とならない部分の改修工事
世帯制限:65歳以上の方のいる世帯
補助額:対象工事費の20%以内
上限額:上限額20万円※上限額内であれば年度内で複数回の申請が可
工事例:出入り口や廊下の拡幅工事や手すりの取付工事、床のバリアフリー化(段差解消)工事など
木造住宅耐震改修工事(災害対策)
災害対策に分類される木造住宅耐震改修工事では、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法の住宅の耐震改修工事で、耐震強度を1.0以上とするものが対象の補助金です。ただし、昭和56年6月以降に増築、改築したものは除きます。
利用条件:市の補助を受けた耐震診断の結果、耐震強度1.0未満であったもの
世帯制限:-
補助額:対象工事費の2/3以内
上限額:上限額100万円
工事例:耐震改修工事
木造住宅簡易耐震改修工事(災害対策)
災害対策に分類される木造住宅簡易耐震改修工事では、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法による住宅の耐震性能を高める簡易な改修工事費で、50万円以上とするものが対象となります。ただし、昭和56年6月以降に増築、改築したものは除きます。
利用条件:「誰でもできるわが家の耐震診断」に基づき評点を上げたもの
世帯制限:-
補助額:対象工事費の50%以内
上限額:上限額25万円
工事例:柱、梁、壁の補強や基礎の補強。その他には、屋根葺き材を重量から軽量へ葺き替えが該当します。
耐震シェルター・防災ベッド設置(災害対策)
災害対策に分類される耐震シェルター・防災ベッド設置では、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法による住宅等の一階に、耐震シェルター、防災ベッドを設置するものが対象になります。ただし、昭和56年6月以降に増築、改築したものは除きます。
利用条件:-
世帯制限:65歳以上、または障害者等の方のいる世帯
補助額:対象工事費の50%以内
上限額:上限額20万円
工事例:耐震シェルターの設置、防災ベッドの設置、防災ベッド枠の設置
台風対策改修工事(災害対策)
災害対策に分類される台風対策改修工事では、台風などの強風による住宅の破損を防止する改修工事で、工事費が25万円以上のものが対象になります。
利用条件:-
世帯制限:-
補助額:対象工事費の20%以内
上限額:上限額10万円
工事例:屋根瓦の緊結や葺き替え、窓へのシャッター、雨戸の設置
分譲マンション止水板設置工事(災害対策)
災害対策に分類される分譲マンション止水板設置工事では、地下階、機械室等の浸水を防ぐための止水板の設置工事で、改修工事費が50万円以上のものが対象になります。
利用条件:-
世帯制限:-
補助額:対象工事費の50%以内
上限額:上限額50万円
工事例:出入口等への止水板設置
省エネルギー化改修工事(環境)
環境に分類される省エネルギー化改修工事では、住宅等の省エネルギー化を図るための改修工事で、工事費が10万円以上のものが対象になります。ただし、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法による住宅等については、耐震性能が高められているものとされています。
利用条件:耐震性能が高められている
世帯制限:-
補助額:対象工事費の20%以内
上限額:上限額15万円
工事例:窓、床、天井、外壁、屋根の断熱改修(塗装は除く)、保温性の高い浴室に改修など
長寿命化改修工事(環境)
環境に分類される長寿命化改修工事では、住宅の長寿命化を図るための改修工事で、工事費が10万円以上のものが対象となります。ただし、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法による住宅については、耐震性能が高められているものとされています。
利用条件:耐震性能が高められている
世帯制限:-
補助額:対象工事費の20%以内
上限額:上限額5万円
工事例:屋根、外壁の塗装や屋根の葺き替え、床(床を構成する全ての材)など
ワークスペース設置・子育て環境整備改修工事(環境)
環境に分類されるワークスペース設置・子育て環境整備改修工事では、在宅勤務または子育てを可能とするための自宅の改修工事で、改修工事費が20万円以上のものが対象になります。ただし、昭和56年5月以前に建てられた木造在来工法による住宅については、耐震性能が高められているものとされています。
利用条件:耐震性能が高められている
世帯制限:-
補助額:対象工事費の20%以内
上限額:上限額10万円
工事例:間取り変更や室内の造作工事など
分譲マンション共用部分LED化改修工事(環境)
環境に分類される分譲マンション共用部分LED化改修工事では、マンション建物内の共用部分の照明をLED化することにより省エネルギー化を図る工事で、改修工事費が10万円以上のものが対象です。
利用条件:東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例第15条に基づく管理状況の届出をし、かつマンションの管理の適正化の推進に関する法律第5条の4に基づく認定を受けているもの
世帯制限:-
補助額:対象工事費の50%以内
上限額:上限額50万円
工事例:廊下、階段等、建物内共用部分の照明のLED化
八王子市居住環境整備補助金を利用する際の注意点
八王子市居住環境整備補助金を利用する際には、以下の点に注意しましょう。
- 工事契約をする前に申請する
- 登録施工業者で工事する
- 申請受付期限・工事完了期限内に実施する
- 予算が消化される前に利用する
それでは個別の注意点について解説します。
工事契約をする前に申請する
八王子市居住環境整備補助金を活用する際に注意しなければならないポイントは、工事の契約をする前に申請をするということです。この順序を間違えてしまうと申請が受理されなくなってしまい、補助金を活用することができません。
そのため、八王子市居住環境整備補助金を利用する際には、必ず工事を契約する前に申請するようにしましょう。
登録施工業者で工事する
八王子市居住環境整備補助金を活用してリフォーム工事を実施する際には、基本的に依頼する施工業者が本事業の登録施工業者でなければなりません。(耐震シェルター・防災ベッド設置、分譲マンション止水板設置工事、分譲マンション共用部分LED化改修工事については、登録施工業者以外でも可能です。 )
登録施工業者以外で工事を契約した場合、八王子市居住環境整備補助金が活用できなくなるので注意しましょう。
申請受付期限・工事完了期限内に実施する
八王子市居住環境整備補助金では、以下のように申請受付期間と工事完了期限が設けられています。
申請受付期間:令和5年(2023年)4月18日(火)から令和6年(2024年)1月末まで
工事完了期限:令和6年(2024年)2月末まで
これらの期限内に申請や工事が完了できない場合、補助金が活用できなくなります。そのため、期間に申請を行うようにしましょう。
予算が消化される前に利用する
前項では申請受付期限について触れましたが、上記期間内においても予算額に達した時点で受付は終了します。
例えば、2023年度は令和6年(2024年)1月末までが申請受付期限とされていますが、期限より前に予算に達した場合は申請受付が終了します。
受け付けが終了した場合、申請は次の年度まで待たなければならないので注意しましょう。
八王子市のリフォーム補助金『居住環境整備補助金』を利用する流れ
屋根や外壁、内装リフォームで八王子市居住環境整備補助金を活用する場合、以下の流れで申請および工事を実施します。
事前相談表・申請書・各種添付書類を八王子市に提出する
書類審査で決定した後、交付決定通知書が交付されます
工事契約の締結後、改修工事を実施します
改修工事完了後、完了報告書と補助金交付請求書を提出します
書類審査の後、額確定通知交付所が発行されてから補助金が振り込まれます
屋根リフォームで『八王子市居住環境整備補助金』を使う方はヤネットへ!
屋根修理・雨漏り修理の情報メディア『ヤネット』を運営している株式会社ライフ総建は、八王子市から指定されている登録施工業者です。
屋根修理はもちろんのこと、外壁塗装においても八王子市居住環境整備補助金をご活用いただけます。
そのため、屋根リフォームで『八王子市居住環境整備補助金』の活用を検討している方は、ヤネットまでご相談ください。
まとめ
今回の記事では、八王子市居住環境整備補助金について詳しく解説しました。
記事の要約は以下のとおりです。
- 居住環境整備補助金は、安全な居住環境を維持するための目的で運用されている
- 対象工事は「高齢福祉」「災害対策」「環境」に分類される
- 申請分類によって補助額や対象工事、利用条件が異なる
- 工事契約を締結する前に申請する
- 一部の工事を除き、工事は登録成功業者で行う必要がある
- 申請受付期限と工事完了期限内に気を付ける
- 予算消化前に利用すること
リフォーム補助金は各自治体で実施されていますが、なかでも八王子市が実施している居住環境整備補助金は対象工事も広く充実しています。
そのため、市内で屋根リフォームや外壁リフォームを実施される方は、積極的に利用してみましょう。